境界から見る景色

はじめましての気持ち

手相と神秘十字線

父母は「信仰心」がなかった。



宗教的な行事も、興味が無く、


自分の親の命日やお墓参りなども

思い出したらする、ぐらいで


大抵は、忘れていたはず。


彼らがする行事は「親の義務」で

祈りとか、願いとか無縁だった


例えば、願いを込めた御守りを

持たされた事などは一度もなかった




そんな母は


占いなど、興味のカケラも無い人だった。



でも、


気づいていた。


時々連れて行く、

テラス席が目当てのフードコートの横に


占いコーナーがあった。


そこで、足を止めるようになっていた。


じっとみつめる。



私 「やりたい?」と聞くと


母 「・・・別に!」と


今までは、誤魔化すように返事が返ってきたが




先日、呆けて自分を縛るタガが外れたのか


素直に


母 「一度手相を観てもらいたいのよ。今行く?」と。


でも、その時は父も一緒で、


待てない父を見失い、連絡も取れず、

大変な事になりそうだと判断して、


私「また、今度にしようよ💦」と。


でも、母が、


何かを求めている気持ちは汲みたくて


私「手相に興味が出たの?じゃ、ちょっと私に手を見せて?」


と、母の手のひらを見た。





(・・・あ。私と似ている・・・)


そんな気はしていた。




そして、


両手のひらの真ん中に『神秘十字線』


これと生命線ぐらいしか知らない、

手相の知識は全くない私だけれど、


占いを必要とする時の人の心は、

何となくわかる気がする。


母は無意識なんだろうけれど。



少し、励ましたくなった。



私「この十字線は珍しいらしいよ。ご先祖様のご加護がある人とか、運が強い人に出るらしいよ。両手にあるよ!凄いね!・・・あと、生命線が長ーーーいから、長生きするねw。」



そう、伝えた。



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ご老人専門の手相屋さん


あっても、いいのにな。



攻めの読み解き、ではなく



人生の終盤、旅立ちを意識した魂へ


寄り添う手相の読み解きを


してくれる方がいたらな。




きっと人気を博すだろうに。



そういう方は


手相を観る人ではなくて


手相を変える人だろう。



そんな人がいるなら、母を観て、

寄り添ってあげて欲しい



私達の関係では


もう間に合わず


どちらも否定せず率直に生きるなら


私では叶えられない事は多い。



どこまで助けを引き寄せてゆけるかな


どこまで出逢えるだろう。



私が無理な事も


他の方で、可能なら


与えてあげて欲しい。


そう祈るよ。


不幸を願ってはいない。







でも、


占いや宗教は


心のガードが下がった人を


簡単に


自己責任だと


関わる自分の責任「だけ」は棚に上げて


平気で


踏み込み、

傷つけ、

脅す人も


たくさんいる。



強くでられない「時」と「心理」と「環境」を


利用して。




そういう人に


心弄ばれないように



アンテナを立てて、人は選ばないと。



最も重要なのは「意図」で、「心」だ。



使っているツールではない。



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ちなみに


神秘十字線があって少し驚いたが




確かに、母は、運が良い人だと思う


行いがいい、とは全く言えないのに。


多分ピュアで

傷つきやすいから


いつも防御して、威嚇して


傷つけられそうだと誤解すると


反射的に、自分から


野生動物の本能のように、人を傷つけてきた人




正直、何故こんなに運が良いかと

私も、母の人生を知って思ったが



傷ついた野生動物の行いを


責める神はいないだろう



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ご先祖様は心配してたんだろうか


傷を、脈々と


手渡してきてしまった事を。