境界から見る景色

はじめましての気持ち

小学校以外の居場所へ❶

暗闇の中の虹



凸凹君を育てる過程で


通常ルートから、はみ出ようとした時に


私達が背負ったのは、まず



周りからの圧力と


嫉妬、でした。





嫉妬の一番は、残念ながら


同じ凸凹育児中で、


息子と少し似ていて、違うタイプの子を持つ、ママさんからでした(この方は凸凹だとカテゴライズしないで、個性といって育てていましたが、ある部分でははっきりと息子より強い凸凹でした)


多少仲間意識はあった人。

寂しかったな


でも、人ってこんなもんです


自分の価値観からはみ出たり

違う選択をする人間に対する反応は、


まず、こんな感じ



凸凹育児ママさんには


不安があって


自分の考えや選択が正しいと思いたいのも


痛いほど理解もできるから、


ただ、


うちの凸凹息子と、あなたの息子さんとは、


ちょっと違うんだよ


あなたの子には、強さがあるから

大丈夫だよ


という事をやんわり伝えて、

関係の距離をあけるようにしました。



もう一つのパターンは



ただ、選択自体を嫉妬する人達でした


本当は、自分もそうしたい気持ちが

ある人達なのでしょう。


私から見たら通常ルートに乗っかれる事が

どれほど羨ましいか。


はみ出る事で背負うデメリットが

どれほど大きいか。


妬むだけなら簡単だよね



後者の人に関しては

勝手に言ってて良いですよ、さようなら、と


バッサリ意識から外す事は容易でした。


とにかく


こういう反応に関わり合って


心と時間を消費する事は、

無駄でしかないと、


断ち切りました。



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ちなみに、


凸凹君達は皆、凸凹さ加減も、


性格も、


支える環境も


全部違うので、


選択に正解はないと思っています。




唯一、関わる人に心があれば。


それだけ有れば、


可能性は絶対に消えないって信じています。


100人いたら100通りの道があるはず。



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ここに書き残したいと思うのは


凸凹の中でも、


息子と似たタイプの子どもについてです。




息子のタイプは幼少期、


あえて、見逃される

巧妙な仕組みの中にいるんです。


当時ははっきりみえてなかったけど


今は違います。



見逃されてスポイルされて、


でも、本当は、

気づくのが早いほど

手を打てるタイプでもある、と


今は、思っています。




当時、必死にネットで情報を漁りましたが

幼少期の凸凹子どもの中に、


私は、息子と似たタイプの子を

見つけることはできませんでした。



支援センターの信頼している年配の先生に


思い切って、聞きました


「息子と似ている、と分類出来る子を、

先生は何人、今まで見てきましたか?

性格の傾向も含めて。」



先生は慎重に


「何百人も送り出してきたけれど、正直に言うわね。・・・片手もいないです。2人・・息子君入れて3人か・・・。」


そう、教えて下さいました。


今まで感じてきた違和感の理由が

みえる気がしました。




幼少期に、見過ごされるんだな


だから今は、ここでも


マイノリティの中の

更に

マイノリティなのだと、



自覚を持てました



考えて


参考にしたのは


凸凹育児の本やブログではなく


一度、潰れてしまった、

息子と似た感じの子どもや、


傷ついた過去を持つ

大人の方の本人の「発信」でした。


発信してくれている事に、


心から感謝しました。




専門家、の指導より

本人達の声は、


何より響き、参考になりました。



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こういう事は



ほんの少しタイプが違ったり


タイミングが違うだけでも



他人の選択は



参考にも、

エールにもならない事を

知っています



だからといって


書かない、という選択はもうやめよう


そう思います。



必要がある人に

必要な部分だけ届けばいいなと

願って、書いてゆきます








なので、


自分とは違うな、と思うのに



私の書くものに、心が揺れて痛い時は


どうか、読まないでくださいね。



自分を守って下さい。






発達凸凹なんて、全く興味ない話題

と思う時も


気軽〜に、飛ばしてくだされば



幸いです!!!!





凸凹さん達が、


それぞれにあった方法で


幸せに健やかに生きる事ができることを


願っています。




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医師との関わりを切った時に、


市の臨床心理士さんは(カウンセラーさん)


「どこかで繋がりを持っておいた方がいい」と、言いました。



カウンセラーさんの視野から見える、


凸凹息子の未来の予測、

繋がっておいた方がいい理由を


聞いてみたくなりました。


もし、ルートをはみ出るなら、今後、

診断書は要りません。


個人交渉の世界でしょうから。


うちは、多動傾向はありませんでした。

IQもあるし、理解も普通です。


凸凹と感覚過敏はあるけれど



個別に発達検査も処方されない


療育の対象にもされないゾーンの凸凹息子に、



発達外来を継続する事に、

どんなメリットがあると言うのか?



視野が広く深いカウンセラーさんの


『見えている世界』を垣間見る事ができる言葉に対して


最大限心を開いて、慎重に聴きました


(ちなみに、従うかどうかは別です。)



カウンセラーさんは言いました。


『今後、鬱っぽくなって薬が必要になる時の為に繋がっておいた方がいいかな・・』と。





ショックでした



カウンセラーさんの有能さは

肌でわかっています。


その言葉には重みがあり



リアリティがありました




ニコニコ悪意のカケラのない

5歳になったばかりの息子でした



怯えが透けて見えてしまう事が

最大のネックでした


いつも弱者を必要とする飢えた子に

捕食される対象になる・・・



それを上手くさばいてゆく器用さも、強さも

息子に直ぐには望めません



急に、現状に合わせて

成長する事も期待できません


そういう凸凹だし


性格も繊細で優しすぎました。



息子には酷な、そういう場所に押し込めるなら



早々に、心が潰れて、


薬に頼りながら生きる予測が



カウンセラーさんには、チラリとでも



もう、見えているんだな。



これが、通常ルートにある現実なんだな



その会話のおかげで



猛烈な、『拒否感』が生まれました。



私は、


家庭環境が複雑な飢えた子に


子を差し出す為に

産んだわけではありません。


首を絞められたり

木にぐるぐる巻きで縛られたり

砂場でサンドバックにされる為に


産んだわけではないのです。




本当は、私も、もう知っていたのです。



捕食する子達の行為を

正常な発達だとうそぶく専門家の陰で


苦しんで潰れていく子が

いつの時代もいる事を



生け贄でしょう。


本当は見えてなんかいないんです

見てなんかいない人が


多すぎる



カウンセラーさんから、


その言葉を聞いて



やっぱりそういう事だよね、と



かえって腹を括る、

大きな、大きな 力になりました



そうじゃない道を探そう。


幸せに生かす道を求めて、何が悪い?



切実に、思いました。



このカウンセラーさんは

とても有能な方だったけど、


当時、市から嘱託で仕事を請け負っていて

市の代弁的、立場もある事は


理解できました。



やり取りを小学校入学まで続けましたが、


はみ出る先が決まった時に、


私から、カウンセリングを終了すると

申し出ました。



最後に、カウンセラーさんから


多分、こういう選択をしていなければ

聞けなかっただろう言葉をいただきました。


「正直、息子君は(この社会で)育てるのがとても大変なタイプだと思います。相当、慎重に育ててあげて下さい。」


そう言われました。


先生の立場から言える

最大限のエールだったかも。


ボーダー児こそが、生き辛いのです。

だけど、そうは言いません。


お別れだから


言ったんです。


やっと本音を聞けた


「私も、そう思っています。(だから決めたんですよ)。」


最後の最後で、


共感ある言葉を聞けました。





今思うと、


厳しい現実の言葉を

いくつかもらったけれど


それすら、


私達がはみ出る事を


立場上、言葉では承認は出来ないけれど



決意の背中を押すような


絶妙な


そういうタイミングを図って

言ってくれていたのかな?と


まさか・・・



書いていて、初めてそう思いました。




最後まで


カウンセラーさんの


「この枠の中で育つなら、一緒に模索して、必ず寄り添いますよ」という気持ちは


伝わってきていたから


はみ出る選択には、一度も同意も、理解も、

得られなかったけれど



会話をする価値は


十分感じておりました。



ありがたい事でした。



(次回に続きます)