万灯祭
多賀大社さんの万灯祭に行ってきた


人で大賑わい。こういうお祭りなんだ。

夕暮れが綺麗だった

献灯された多くの灯が並んでいた。
小さな提灯で申し込んだので
父の灯りがどこにあるかは、わからなかった。
提灯に名前が入っているの。
どこかにあるはず。
見えるところは探したけれど
これはきっと探しきれない。
真っ暗になる前に、点灯を見届けて
歩き始めた。
小学生の頃、
近所の小さな神社で、
夏になると行われる
提灯祭り、と呼ばれていたお祭りがあった。
当時は
本物の火で 提灯に灯りを灯した。
提灯を並べて下げるのも
大きな団扇のような
竹で組まれた枠で
大人が人力で立てて縄で固定していた。
灯が燃えて落ちてくる様を観るのも
風物詩だったなぁ・・・
荒々しく、
生々しい、
灯と、火
色と匂いと、
人で賑わう夜の神社の空気だった。
懐かしいな。
浴衣を着てゆくのが習わしで
不思議な異空間だった。
昔を思い出すと、
そこには父母がいる。
浴衣を着せてくれたのは
母だったな。
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一人で行くつもりだった万灯祭だったけど
旦那が付き合ってくれる事になった。
お祭りに行くまでの道中で
簡単に夕食を済ませる事になり
SAで適当に食べる事になった。
そこで「はんぺん」を買って食べた。
はんぺんを食べながら、父を思い出していた。
昔の記憶。
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昔、家族でよく行ったショッピングセンターに
揚げたて「はんぺん」を実演販売していた店舗があったの。
ガラス張りにして製造工程を見せて
揚げたて、を次々と紙に挟んで
その場で買って食べるの。
いつも大勢の人で賑わっていたな・・・
揚げたてのはんぺんは、とっても美味しかった。
父は決まって
緑の紫蘇の葉に包まれた、白のはんぺん、を
照れくさそうに「一つ買ってくれ」と
母に頼んで、
買ってもらって食べていたな。
はんぺんを食べながら「ジジもどうぞ!」と言ったら、涙が滲んだ。
私たち子どもに、自我が芽生える前、
父母に、従順だったのは
子が2人とも家族になり切れていなかったから。
側からは、
一見、仲睦まじそうに見えただろう、家族。
そうやって過ごしていた時代もあったね。
父母にとっては
その頃は輝かしい時代だったのかも。
親として、誇らしく感じていたかも。
家族らしいものを築く事に成功したと
幸せだった時期なのかも・・・
いつも、
ショッピングセンターの情景を
思い出すと、
切なくなる。
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父母も、温かな家族を
知らなかったのでしょう。
あの時の 幻想家族が切ない
ジジも精一杯だったのでしょう。
どこか、変で
純粋で。
だから捨てきれなかったし
その純粋さを含む想い出に、苦しんだ。
ジジの
悪意のない笑顔と
真逆の、自分しかない心の記憶に。
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3周忌も、
初盆も
2度目のお盆も
母の心を引き出せず、終わりそう。
きっとこのまま逝く母を、見届けて。
良き祖先よ
どうか お導き下さい・・・
そう祈った、万灯祭の灯でした。