閉店って寂しい
入り口に着けて、父母と歩行器を降ろし
この景色の場所に車を停めたなぁ
あそこに疲れて座ってた
コーヒー、大好きだった。
ここでもよく飲んだはず。
父もどうぞ、と 一緒に飲んだ。
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皆、閉店までに来店しようと
まるで年末のような賑わい。
でも、そこここで『寂しいねぇ・・』
と呟く人がいた。
最後だからどうしても来たかったのかも。
カテーテルをつけたまま
やっとの歩行で
地下で買い物をしていた、1人で来店されていた男性。少し父と似ていた。
家に帰る事ができるのかな???
思わず送って行きますよと声を掛けたくなるほどだった・・・
カフェでは、歩行器で奥様と来店されていた老夫婦と隣り合わせだった。
2人でポツリと『寂しいわね・・』と
言葉少なにしんみりコーヒーを飲んでいた。
椅子が置いてある休憩コーナーには特別想いがある。晩年、父もあそこによく座った。
今日、座っていた人の中にも、父の面影を探した。
それぞれが
それぞれの想いをもって
訪れている。
特に、老人は きっとそうなんだろうな。
その想いが伝わってきて
それが自分の心にもリンクして
涙が滲んで
溢れそうなのを堪えて、耐えて
車に戻って、泣いた。
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車の中で思った。
父に、今日は謝る日。
今がその時。
ごめんね。
優しくできず。
私ももっと優しくしたかったんだよ。
もっと声を聴いてあげればよかった。
もっと笑って一緒にいれば良かった。
コロナ禍だろうと、
息子をもっと実家に連れて行けばよかった。
ごめんね
もっと早く、全部許して、全部諦めて
最後の時間を
一緒に大切にしたらよかった。
父が旅立って理解したよ。
あんな母でも
同じように、私は
悲しむだろうって。
だから、
同じ後悔をしないように
生きるつもりだよ
毎日、あなたに
般若心経、唱えていますよ
何か意味があるといいな。
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