息子録
息子の一番仲のいい子は
2年から少し不登校気味だった
何かと器用だし
友達もいるし(大多数と普通に付き合える)
何しろ喋るのが上手い。話上手。
一見何も問題はなさそうなのに
出席率がどんどん落ちた
息子曰く、G君の好きな芸能人の事をイジる子がいて、一見器用だから表面的にはうまく流してるんだけど、多分本当は凄く嫌なんだと思う
と言っていた
3年になってそのイジる子とはクラスが分かれ、
仲のいい息子と同じクラスになったし、
他にもノリのいい友達もいて刺激もあって
かなり落ち着いた環境になったはずなのに
やっぱり時々出てないパターンが
続いている
私は
「虐められてる訳じゃないし、イジられる環境もなくなったし、息子とも同じクラスになって安定したのに、それでも出てこれない日が多々あるって、正直あまり理解できないんだけど、起立性障害とかで朝が弱いの?進学に響くってわかってても来ないって相当何かあるって事だよね?」
と聞いたら
「あぁ〜・・まぁでも気持ちはわかるよ。
Gはね、勉強、諦められてないんよ」と言った。
2年で不登校気味になって勉強にも躓いた。
でも、取り戻すきっかけは掴めていないしどうやったらいいかも分からないんだろう。
授業はそれをずっと突きつけられる事だからか
今の学校は「勉強だけじゃない」
「出来なくても大丈夫」って子を認める。
校長自らそう断言して子どもに宣言してる
とても稀有な学校なんだけど
それでも、自らを責めてしまうのか。
その思い込みや、
完璧主義っぽい思考は
早めに手放せたほうが生きやすいだろうな。
意識が切り替わるチャンスが
進学先であったらいいなと願う
専門課程に行くのも
ママさんの工夫だろうな。
息子の彼への予測は
ニュートラルな視点だったと思う
立ち位置が
普通の子どもなら「勉強できないから嫌なんだろうな」「授業についていけないから嫌なんだろ〜」が、まぁ一般的だと思う。
でもそれって微かに上から目線なんだよ
事実を語っているかのようで
実は違う
息子はまずまず勉強はできたけど
それで優位に立てるものではない事を
知っている
私達や、
中学の先生方が持っている価値観を
身を持ってよく理解して育ってくれたなと
その一言に感じた
嬉しいよ
諦めてないんだよ
の中には
諦めてもいいのにな、が含まれる
そこはG君の、自分にはない良いところ
可能性をたくさん感じているからだろう
ほんの少しの
ことばの選び方の背景に広がる
心の景色が見えるたび
この子は私とは違うなって思ってきた
私が何十年もかかって手放したものに
全く引っかかりもしないで生きている
ありがたいやら
頼もしいやら