卒業生代表 答辞
これは小学生だった息子に
母の日に貰った 折り紙の薔薇の花💐
花籠に入っていたのを最近までそのまま飾ってあったんだけど
流石にくたびれてきて。
息子は超絶な不器用です。凸凹君だから。
ものすごく頑張って作ってくれた事を想像してしまうんです
捨てられなくて、ちょっとリメイクして残しました。
来月、中学校を卒業する息子。
今朝、車で学校まで送って行きました。
高速にのって、ちょっとしたドライブです。
甘い親です
でも、実はこのドライブ、苦痛じゃないことは
自分が一番知っています。
この道を、あと何回走るんだろう・・・
そう思うと名残惜しい気がして
つい、「もうまた〜仕方ないなぁ〜」と言いつつ、いそいそと送っていってしまうのでした。
学校に到着して息子を送り出して、ふと見ると
息子の友達が委員会活動で、先生と一緒に清掃をしていました。
私の車に気づいた友達君、
ちょっと照れながら、
でも、だからこそあえて大きく、
とても自然に
手を✨ひらり✨と振ってくれました。
あぁ、こういう選択ができる人ってかっこいいなぁ。この動きの中に、気持ちがいくつも見える。
キュン💕とします。
つられてか、その隣のお友達も
ひらひら〜と✨こちらは可愛く手を振ってくれました。
それに応えて、車の中で手をブンブン振る私でした。
皆、愛しいよ・・・
一瞬の出来事に
泣けそうなじんわり温かい気持ちになりました。
幸せのハードルが低いって、
幸運なことかも知れないですね
✨✨✨
息子の学校は、多様性に富んだ
まさにダイバーシティを実践している
さまざまな子どもが集っていた私学でした。
遠くから通っている子もいます。
毎年、新幹線通学をする子もいます。
他県から引っ越ししてきた人もいます。
それを思うと、普通に通える範囲内に
今の中学校が存在していてくれた幸運に感謝するのでした。
今の学校は偏差値で入学を決めるわけではないので
超天才君も、超勉強嫌い君も
毎年一緒に入学します(笑)
一学年上の先輩には全県模試でトップを取っていた人もいます。
息子の同級生にも、ずば抜けた天才君がいます。一度教科書を読めば理解し覚えてしまう系です。試験勉強はほとんどしない子です。
その子がうちの学校に来た理由は、軽音部があるかららしいです。
中学で軽音があるところは珍しいし、
うちの中学校の文化祭は、高校のようなノリなので、
ある楽器に秀でていて超絶上手い彼は、ステージで活躍し続けていました。
先輩にeスポーツ世界大会で優勝したゲーマー君もいました。
ロスでの世界大会に行く前には、全校で壮行会をして、優勝が決まったら学校からも表彰されました。息子の学年にもプロを目指してる同級生もいます。
ちなみに全校集会で表彰されるのは、その子が頑張ったなという時に、事あるごとに讃えてくれるのが校風でした。
勉強で頑張るのも、得意なことで頑張るのもありで評価しますが、
それ以外のこの世の「普通」なら、気にも留められない頑張りや、働きも、
きちんと気づいてくれ、全く同じように評価し讃えてくれる学校でした。
とにかく個性豊かな学校でした。
子ども達も
個性豊かゆえに不自由だった子たちが、
この学校に出会って
生きよう、としているのを感じました。
まず、学校理念が素晴らしい
それを実践しようと試みる先生方も
その理念の元に集まる子どもたちも
私は大好きで愛しかったです
完璧、という意味ではなく
不完全でも、間違えても、
いつも可能性を、人を、信じられるところが
素敵でした。
この中学に入学する前も
お世話になった小学部がありました。
そこがあったからここに繋がった、そう思って感謝しています。
人が人として尊重される居場所へ、
子を導きたかった過程で出会ってきた学校でした
私は
日本の一条校の中では、息子の中学校は
人を尊重する、という人格教育において
日本一なんじゃないかな、と思っています
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昨日夕方、学校から電話が入りました。
出ると1年から3年までお世話になっている
息子も大好きな先生でした。
「息子君に卒業生代表で答辞を読んでもらえないか、今日、本人に投げかけました。まだ迷っているかもしれませんがお耳に入れておこうかと思いまして。」と。
びっくりです。
息子は勉強もまぁまぁで、運動はからっきし、部活で特別秀でた訳でもありません。
とても平凡な子です。
先生方が、息子を選出して下さった理由は
『縁の下の力持ちとしてずっと頑張って動いてくれていました。下級生にも同級生にも誰に対しても分け隔てなく優しく気にかけて接してくれていて、調整役でした。』
『ただ、今までスポットライトを当ててあげられる機会があまりなかったので、この機会は息子君しかないね、と全学年の先生全員の意見の総意です。』
なんだか、最後まで「うちの学校らしい」理由でした(笑)
でも、じんわりと、光栄です。
一般的な価値観や視点の学校なら
息子はもちろん選出されなかったでしょう。
平凡ですから。
本人も生徒会長が適任では?と思っていたから驚いて迷い、私にすぐ話さなかったのでしょう。
でも、そうですね
一つ誇れるところがありました。
それは、今の中学校が好きな事。
(これは親子共々)
この学校がチャレンジしている事と
その貴重さ 存在価値を
私達は理解しているし、
理解しようとしてきた事。
そこは誇ってもいいかも。
それが息子のありようから皆に
伝わっていたのなら、嬉しいな。
そしてこの機会がその為に与えられたのなら
喜んでお受けしないとね。
平凡な自分が抜擢された理由
そこに価値を見出してくれた感謝
息子が持つ気持ちの全てを含めて
等身大の
この学校らしい、
息子らしい答辞になるように
サポートできたらいいなぁと思います
今日の驚き
今日の喜びでした
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昨日、先生に意思を伝えに職員室へ行き
「〇〇先生!」と声をかけたら
〇〇先生、振り返ってうちの子を見るなり
「ファイナルアンサー!?」
息子「・・・はい。」
先生(ニコ!)
で終わったらしいです。